東北大学病院 放射線診断科

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教室だより

平成26年10月31日(金)、勝山館にて当院 腎・高血圧・内分泌科主催の『原発性アルドステロン症地域連携ネットワーク~高血圧診療に残された課題に挑む~』が開催されました。

当科より高瀬准教授が特別講演者として招かれ、「原発性アルドステロン症のIVR治療」と題し、講演を行いました。

講演会の詳細はこちらをご覧下さい。
→PA地域連携ネットワーク.pdf


平成26年10月24日(金)-25日(土)艮陵会館にて第131回日本医学放射線学会 北日本地方会が開催され、当科の先生方が多くご出席されました。

佐藤志帆先生が
「側頭葉てんかんの術前評価における海馬 volubetry と T2relaxometryの 有用性」
と題し発表しました。


・高瀬圭准教授が教育講演にて座長を務められました。


・一般演題 核1では金田先生が座長を務められ、
高浪先生が「FDG PET/CTを用いた脂肪を含有する副腎incidentalomaのホルモ ン分泌能評価」と題し発表しました。

平成26年9月24日(水)-28日(日)、神戸で開催された、The Asian Oceanian Congress of Radiology (AOCR)に嶋内先生が参加し、発表を行いました。

      左:嶋内先生 シカゴ大学の阿部裕之先生や亀田京橋クリニックの先生方と

8月30日(土)にガーデンシティ品川にて、SOMATOM Symposium 2014が開催され、大田先生が参加し、講演を行いました。


また、CT Image Contest 2014 Japanese Editionにおいて、佐藤和宏技師が受賞をいたしました。

オープンキャンパスに参加しました

多くの学生さん達が説明を受けるとともに、様々な医療器具を通して擬似体験をされました。

日時: H26.7.31(木)
場所:画像診断室

高瀬准教授のプログラムが日本学術振興会主催のひらめき☆ときめきサイエンスに採択され、県内外から医学系へ進学を希望している高校生20名が参加しました。

日時: H26.7.30(水)
プログラム名:『内臓に針を刺して高血圧を治す!
                 腹部最小臓器・副腎へのアプローチとラジオ波治療』
場所: 東北大学病院 講義:地下MR、シュミレーション:画像診断室

2014年3月1日から約1ヶ月高木先生がアメリカ、スタンフォード大学に留学されました。

Stanford University Medical Center留学報告

2014年の3月にアメリカ西海岸California州のStanford University Medical Centerに、1ヶ月間の短期留学をして参りました。留学と言ってもいわゆるポスドクのような研究のための留学ではなく、今回は、『博士後期課程学生対象海外インターンシップ制度による派遣者』に応募し、採用されたため、インターンシップという形で留学に行って参りました。旅費や宿泊費の補助を貰うことができたため、経済的には大変助かりました。

スタンフォードでは、Department of Radiologyのsectionの一つであるInterventional Radiology (IR) sectionのProf. Szeに、受け入れ先になって頂き、visitorとしてスタンフォードに滞在できることになりました。突然決まった話であり、時間の都合上Visaを習得出来なかったのですが、なんとかESTAのみでスタンフォード滞在は許可されました(最初はかなりビミョーな感じで、許可のメールをゲットするまで1ヶ月ほどかかりましたが…)。旅行や学会などでは、何度か海外には出かけたことがあるものの、こういった本格的な事務手続きは、これまで経験がなく、最初はメール一つ打つのにも一苦労でしたが、なんとかクリアすることができ、アメリカへと出発できることになりました。

スタンフォードはSan Franciscoから車で40-50分の場所にあり、決して都会といった街並ではなく、広大な土地と自然に恵まれた閑静な住宅街というような感じです(Palo alto cityという場所にあるのですが、大学にちなんで、大学周辺をスタンフォードと呼ぶそうです)。スタンフォード大学周辺には、AppleやGoogle、FacebookといったIT企業の本社が立地し、アメリカでも有数の高級住宅地であり、所謂高級ホテルでなくてもホテルの料金はかなりいいお値段がします。そういう意味でも、今回頂いた奨学金はかなり美味しい話でした。

実際のスタンフォードでの研修ですが、1ヶ月の研修の名の下、特に大きなdutyは与えられませんでしたので、自由に見たいところを見させて貰う方向でProf. Szeにお願いしました。幸いProf. Szeがとても気さくで優しいジェントルマンであったため、IR sectionが受け入れ先でしたが、Visitorだし、どこ見に行ってもいいよ、他の部署の人も紹介するから、というような感じで、前半をIR section、後半を同じRadiology department内のCardiovascular imaging (CVI) sectionに滞在させて貰うことなりました。また、その合間に他部門、他科のラボも見学し、最後の週にはSIR(Society of Interventional Radiology)が近所のSan Diegoが開催されるため、学会に同行させてもらうなど、充実したスケジュールを組むことができました。

当然のことながら、与えられる仕事などはなく、はじめは、アンギオ室の隅でボーっと見学していたのですが、それだけでは当然誰も相手にしてくれず、このまま一ヶ月が過ぎてしまうのはまずい、と焦り、少しずつあちらのスタッフともコミュニケーションをとりながら、使っているデバイスなどネタにして、最終的には、fellowのお手伝いをさせて貰えるくらいには、信用を得ることが出来たようです(隣に並んでワイヤーを引き抜くくらいはOK)。日本で培った『おもてなし』の心での、手技の介助は、なかなか好評だったように感じられます。あちらでの手技はほぼfellow(簡単に言うと自分より医師歴2?3年上の訓練中の医師)が主体で、それをattending(指導医)がサポートするというような形式でした。年齢も近いことからfellowたちと話をする機会が多かったですが、fellowたちは、毎日3?5人分の手技を担当し、その患者の朝のプレゼン(7:30 amから)、手技のレポート書き、病棟管理を行うため、毎日かなり忙しそうに働いていたのがとても印象的です。コイル塞栓の時は、オイフにマジックでコイルの径をメモするなど、下っぱのちょっとした苦労を分かち合えたのはいい思い出でもあります。

CVIにおいても基本的には見学になってしまうのですが、幸いsectionのProf. Chanがかなり教育的かつアクティブな方で、心大血管のMRIを撮影する際には、直接MRI部屋まで行き、自分でコンソールをいじってMRIを撮ってしまうような方でしたので、Prof. Chanに付いて回り(連れてゆかれ?)、ただの読影見学にならず、退屈せずに済みました。心臓の基本的な撮像シークエンスなどは、それほど東北大と変わらず、3Tのtime-resolved MRAや非造影MRA、4D flowを私に見せては、私:奇麗ですね、Prof.:奇麗だろ、と自慢げに説明するなど、同じ価値観を共有することができ、また、日本で自分の置かれている環境を振り返る良い機会となりました。

この1ヶ月のスタンフォード滞在では、コミュニケーションに関して毎日が一喜一憂という日々でした。あちらの人はフレンドリーな人が多く、一緒にいても基本的には楽しめるのですが、やはり、自分にはまだ言葉の壁があり、うまく伝えきれないケースも多々あり、自分の英語力のなさに辟易することもしばしば経験しました。悔しい思いをしながら、毎晩ベッドの上でスピードラーニングを聞き続けましたが、まだまだ会話を完全に理解し、流暢な英語をしゃべる、までには至れません。それでも、アメリカの医療スタッフ、研究者の中に入り、一緒に活動したことは、自分の視野を広げ、色々な面で価値観を変えてくれました。また、改めて日本の環境を振り返り、自分の今後の自分の進路を考えるよい機会となりました。この貴重な経験を、今後の診療、研究に生かして行ければと思います。

最後に、この貴重な機会を与えて下さった高瀬先生、Prof. Szeをはじめスタンフォードの日本人研究者のかたを紹介して下さった聖路加国際病院の植田先生、忙しい中でも快く送り出してくださった医局の先生方に感謝申し上げます。
高木 英誠

平成26年4月10日(木)~13日(日)パシフィコ横浜にて第73回日本医学放射線学会総会が開催されました。

当科森先生におかれましては、本総会にて
’Detection of invasive components in cases of ductal carcinoma in situ on biopsy by using Apparent Diffusion Coefficient MR Parameters’ と題し、口演を行いCypos賞(シルバー)受賞致しました。

学会の詳細に関しましてはhttp://www2.convention.co.jp/jrs73/ をご覧下さい。

参加記
2014年4月10日から13日開催の第73回日本医学放射線学会総会に参加してまいりましたので報告します。
今回、私は総会Cypos口演に演題 ’Detection of invasive components in cases of ductal carcinoma in situ on biopsy by using Apparent Diffusion Coefficient MR Parameters’を発表致しました。総会での発表は初めてであり、多少緊張しました。Cypos会場はついたてで仕切られた小会場で、座長や会場の聴衆との距離も近く、アットホームな雰囲気でした。
私の発表内容については、会場からたくさんのご意見を頂きました。中でも画像と病理の対比はどうなのか、ROIの置き方はどのようにしたら良いのか、などのご意見を頂いて大変参考になりました。演題は、Cypos賞(シルバー)を頂きました。研究の指導に当たってくださった先生方に感謝するとともに、今後研究を進める上で励みになりました。
その他、総会の会場では乳癌のサブタイプ毎の画像所見、術前化学療法治療効果判定、マンモグラフィと超音波を用いた術前病変の進展範囲診断法などの演題を聞き、勉強致しました。展示会場では、以前より解析ソフトのことでご相談していたインフォコムの技術の方にお会いすることができました。ICGを用いたもやもや病の血管吻合術後の最新の血流定量解析などを見せて頂き、大変勉強になりました。
また、次の総会で発表できるよう、1年間頑張ろうと思います。


森 菜緒子

2014年4月10(木)~13日(日)に、横浜のパシフィコ横浜で開催された、第73回日本医学放射線学会総会に参加してきました。 総会は毎年同じ会場で開催されるため、私も3回目の横浜であり、少しずつ総会の楽しみ方が分かって来たような気がします

今回の総会の一番の特徴としては、学会の国際化に向け、抄録が全て英語に変わり、発表言語も日本語もしくは英語のどちらか(英語推奨)でするよう変更が加わった、ということではないでしょうか。今後もそういう形式が続く(もしくは完全英語化)のかと思うと、やや気が重くなりますが、いいトレーニング、と出来るだけポジティブに受け止めるようにしたいと思います。

また、今回の総会の個人的な目玉としては、土曜の早朝に、学会主催のチャリティマラソンがありました。これはRSNAなどでは以前から行われている行事で、マラソンの参加費を厚め、収益を慈善団体に寄付するという目的があります。幸い当日は天気にも恵まれ、早朝の横浜の海沿いを気持ちよく走ることができました。ちなみに当科の大田先生も一緒に参加したのですが、スタート直前はほどほどにね、なんておっしゃっていた割には、スタート直後から鬼のようなスピードで、集団の先頭を駆けていらっしゃいました。学会も日程も長いと退屈になりがちですが、合間にこういうイベントがあるといい息抜きになります。また来年も是非開催して頂きたいと思います。皆さん、是非一緒に参加いたしましょう。
学会自体は一般演題が当科からも何題か出されており、全ての演題を聞くことは出来ませんでしたが、様々なセッションで東北大が活躍していたことと思います。また来年も演題を出せるよう、新たなテーマをみつけ、日々の臨床、研究に励みたいと思います。

写真は、チャリティマラソンに来てくれた今治市のゆるキャラ、バリィさんと記念撮影
高木 英誠

2013年11月30日~12月6日 シカゴにて北米放射線学会(RSNA2013)が開催されました。

当科からは、高瀬先生・冨永先生・高浪先生・大田先生・嶋内先生・高木先生・Mata先生が参加されました。

【参加報告】
 先日RSNA2013に参加しましたので、報告致します。今年6月まで住んでいたため半年振りのシカゴでしたが、今年のRSNA期間中は天候に恵まれ日によってはコートなしでも外を歩けるくらい暖かい日が続きました。
 今回私はシカゴ大の時にまとめた内容で、乳癌の術前化学療法前後の正常乳腺のMRI上の染まりの変化についてポスター発表をしました。昼にモニターの前で行うプレゼンテーションの際には大盛況という訳にはいきませんでしたが、計10人弱くらいの先生方とディスカッションすることができました。またscientific paperのセッションでは、単独のセッションが2つもあることからtomosynthesisがかなり普及してきており従来のデジタルマンモグラフィとの比較がトピックであることが伺われました。MRIではmolecular subtypeに関連する発表が多く見られ、また新しいモダリティとしてdual energy造影マンモグラフィについての発表も目立ちました。これはヨード造影剤を投与後にdual energy X線撮像を行うことでsubtraction像を得るというもので、MRIに劣らない感度・特異度が今回のRSNAでは発表されていました。
 シカゴ大でもtomosynthesisやautomated whole breast ultrasoundを近々導入するということで、再会した元同僚やボスと共に機器展示を見て廻ることもできました。Scientific paperのultrasound screeningのセッションでもautomated whole breast ultrasound関連が多く見られましたが、概ね従来のhand held ultrasoundに劣らないという結果で、米国でのbreast density lawの拡がりもあり今後さらに普及してゆくことが予想されました。


嶋内亜希子
【参加報告】
RSNA 2013, what a great experience!

 RSNA 2013 was my second time to attend this biggest Radiological meeting in the world, wherein numerous of authoritative radiologists do give outstanding lectures.
 In the precedent edition (2012), although my presentation (entitled: Early CT Findings to Predict Death at Hospital Discharge in Traumatic Brain Injury: Marshall versus Rotterdam CT Scoring Systems) was awarded RSNA Trainee Research Prize 2012, I should recognized that i was a bit confused in the McCormick Place/Chicago/Illinois, the venue of the meeting. That is, i did not know which lecture to attend and how to organize my daily schedule during the all week of RSNA 2012. For instance, I spent more time looking for “case of the day” or reading “e-poster” that I can still see many weeks or months after the end of the conference…
 However, for the edition 2013, I made a kind of agenda wherein, I put the reference (session, day, hours, and venues) of my favorite’s authors. For instance I attend a very informative session about traumatic brain injury (my filed of research) from 7h15-8h15 (E451B), what means that I had to leave my hotel around 6h40 in Chicago where is terribly cold. Without sacrifice there is no progress!
 Besides, i attended many case-based review sessions about neuroradiology and pediatric neuroradiology. In these interactive sessions, everyone in the audience had to answer questions using some devices. Surprisingly, at the end, I figure out that I could correctly answer at least 75% of cases shown by these world-renown professors. This was particularly because we have discussed about similar cases during the daily-morning conference held in the neuroradiology service of our institution. Thumb up to all faculties of Radiology Departments/Tohoku University who do their bests to provide us with top-level training!
 I cannot end this narration without saying a single word about my scientific presentation (entitles: “Screening CT in Mild Traumatic Brain Injury: Comparison of Two Mostly Used Clinical Guidelines in a tertiary referral hospital in northeastern Japan”). “Experience is the best teacher, I agree with that. Unlike last year, in this edition, I was confident enough with higher self-esteem. According to some colleagues who were in the room, I made an excellent presentation followed by a good discussion with the audience, who shown a great interest to my talk.

I hope I could furthermore improve in the future occasions!
Daddy Mata Mbemba, MD, PhD
Fellow in Diagnostic Neuroradiology
Radiology Department/Tohoku University

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