東北大学病院 放射線診断科

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教授からのメッセージ

医学生・研修医の皆さんへ
東北大学での放射線診断研修の勧め

 医学生・研修医の皆さん、東北大学病院放射線診断科長の高瀬です。
 専門分野を検討中の方、放射線診断医を目指して研修先を考えている方に、東北大学での放射線科研修の環境についての概要を記載します。
 具体的な研修の様子は、若手の先生方のページも参照してください。日本専門医制度機構の東北大学病院放射線科専門研修プログラムについては、「研修プログラムについて」に記載しましたが、研修についてはいつでも相談に乗りますので、気軽に放射線診断科医局までご連絡ください。
 2022年(令和4年)には、東北大学放射線科専門研修プログラムに6名の専攻医(放射線診断4名、放射線治療2名)が新たに加わって、研修を開始します。本学の放射線診断やIVRの臨床や研究に興味を持って、他施設から異動してくる放射線科医もいます。
 多くの指導医や切磋琢磨する若手医師が在籍し、東北大学という歴史ある総合大学ならではの恵まれた臨床と研究環境の中で、我々と一緒に働いてみませんか。専攻医としての研修登録はもちろん、他施設から本学や本学関連病院への移動や、他診療科からの転科の相談にも乗りますので、興味のある先生は是非ご連絡ください。

東北大学病院、東北大学の特徴

 1817年(文化14年)に創設された仙台藩医学校からの長い歴史を誇る東北大学病院は、一般病床1160床を有する特定機能病院、臨床研究中核病院です。あらゆる種類の疾患に最先端医療を行う多くの診療科があるため、それに応える画像診断も自ずから高いレベルで行われます。
 また、東北大学は1907年(明治40年)に東北帝國大学として創立し、1913年(大正2年)には、日本の大学として初めて女子の入学を許可した「門戸開放」を理念とする大学です。平成29年には、日本で最初の「指定国立大学法人」に選定されました(当初3大学、現在は10大学)。指定国立大学とは、文部科学大臣が「我が国の大学における教育研究水準の著しい向上とイノベーション創出を図るため、世界最高水準の教育研究活動の展開が相当程度見込まれる国立大学法人」として指定し、様々な特例を認められた大学のことです。

放射線治療科との連携について

 東北大学の放射線科は、放射線診断科と治療科の2つの科に分かれていますが、研究室は共同で医局会や忘年会(コロナ前ですが)、放射線科専門研修(基本領域研修)、学生の臨床実習等を一緒に行っています。診断科にしようか治療科にしようか迷っている人は、基本領域研修開始後に専門分野を相互に移動することも可能です。基本領域研修では両方の科をローテート研修します。

東北大学病院放射線診断科の特徴

 東北大学病院内には30数名の放射線診断医が勤務しており、20名以上の放射線診断専門医がいます。神経放射線、頭頚部、胸部、乳腺、心臓血管、腹部、泌尿器、産婦人科、骨軟部を専門とする医師がバランス良く在籍し、多くの診療科と活発にカンファレンスを行いながら画像診断を行っています。全国の学会で教育講演を行うような著名な指導医も多く、そうした指導医の下で若手専門研修医(令和4年度は治療科と合わせて基本領域11名)と切磋琢磨しながら楽しく研修ができます。IVR専門医、核医学専門医も多くいて、全領域での実力をつけることが出来ます。

東北大学病院放射線部について

 診断用CTは4台(放射線部に3台、救急センターに1台)あり、Dual Source CT、超高精細CTを含む最新機種です。MRIは3Tが4台、1.5Tが2台の計6台、4台の血管造影装置(1台はIVR-CT)があります。これに加えてCTとIVRと手術台が一体となったhybrid-ER装置で緊急IVRが行われています。核医学はPET-CT3台(2台は半導体検出器)、ガンマカメラ4台とサイクロトロンがあります。
約70名の診療放射線技師と30名の放射線部看護師から、放射線科医にとって重要な多職種連携を学ぶことが出来ます。

東北大学放射線科関連病院について

 国立病院機構仙台医療センター、仙台市立病院、大崎市民病院等、多くの関連病院との連携が密なため、一般病院での放射線科研修も適切に行えます。
他のプログラムでは研修に苦労している消化管透視や超音波研修も、健診センターとの連携により実技を含めた研修をしています。

研究に興味のある方へ

 これから専門医を目指す医学生・研修医の方は、後期研修と併せて、あるいは後期研修の途中や終了後から大学院で研究して医学博士の取得ができます。
 既に学位のある先生や、研究に興味があるのに今の環境では思うように研究ができないと感じている先生が、本学の研究に興味を持って当科に異動してこられることも歓迎します。他の大学よりは、学術研究費の申請と取得がしやすく、総合大学である東北大学の全学的リソースを活用した大規模な研究を展開することもできます。いつでも相談に乗るので、遠慮なくご連絡いただければと思います。

下記の様な、様々な特徴ある研究をしています。
・神経放射線の臨床研究:
 脳外科、てんかん、神経内科、認知症等の神経系疾患の症例が豊富で、MRIを中心とした臨床研究を行っています。
・心臓血管系画像診断の研究:
 循環器内科、心臓外科との連携が密であり、心臓CT、MRIの産学連携を活用した先進的研究を行っています。
キヤノンメディカルシステムズ株式会社との「先進MRI共同研究講座」が平成30年に設置されています。
・乳腺画像診断研究とその応用研究:
 MRI、超音波の数理的分析、AIを用いた解析により多くの論文業績を挙げています。この手法を泌尿器、婦人科領域疾患への応用も進めています
・呼吸器画像診断研究:
 びまん性肺疾患の画像診断を東北大学の数理科学分野との連携で解析しています。
・新規医療機器開発プロジェクト:
 原発性アルドステロン症の新規医療機器治療の医師主導治験を3種類行っており、終了した治験では本学発のラジオ波治療が令和3年に保険収載される成果を挙げています。
また、東北大学の医工学研究分野、バイオデザイン部門、歯学系研究科と連携した新規医療機器開発が次々に進行しており、多額の研究費を取得しています。
・核医学研究:
 年間8000件程の検査件数を背景とした臨床研究を行っています。
東北大学の広大な青葉山キャンパスには、核医学研究施設である「サイクロトロンラジオアイソトープセンター」を有し、新規放射性薬剤を開発する核薬学の専門家との共同研究を行っています。

未来の放射線診断医はどうなる?放射線診断の魅力は?ー専攻医の質問に答えます。

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