東北大学病院 放射線診断科

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教室だより

第7回East Asian Student Symposium

11月18-19日に台湾大学にて開催された第7回East Asian Student Symposiumに当科の大学院生3名(佐谷 望・木下 知・高木英誠)と参加してまいりました。
国立台湾大学、成功大学、シンガポール国立大学、東北大学の医工学系学生間の学術交流と発表を目的に、昨年度から採択されてい る「卓越大学院拠点形成支援補助金」により運営されているプロジェクトで、運営は学生主体に行われています。
今までは、global COE プロジェクト予算を活用して運営され、次世代の医工学研究を担う若者の交流に大きく貢献してきましたが、今回も多くの学生が初めての英語による発 表を緊張しながらも真摯に行う姿に、我々教官も学ぶものがありました。

当科からは、

佐谷 望先生
「Non-contrast-enhanced MR Adrenal Venography for Adrenal Venous Sampling」


木下 知先生
「Radiofrequency Ablation of the Adrenal Gland: in vivo and ex vivo Experiments with Bipolar Ablation System」


高木 英誠先生
「T ime-resolved MR Angiography at 3T for Identification of the Artery of Adamkiewicz: Comparison
with Intraoperative Differential Selective Hypothermic Intercostal Artery Perfusion」


と題し、それそれ発表しました。

そして、佐谷望先生は、presentation awardを受賞し、写真に一緒に写っている当科と共同研究も行っている医工学研究科、芳賀洋一先生の研究室の大学院生(右端鶴岡典子さん)も presentation awardを受賞しました。
座っているのは台湾大学運営スタッフの(林俐好(Lin Li-Yu))さんです。


私は学会終了翌日の帰国でしたが、学生たちには台湾大学研究室見学ツアーが翌日行われました。(高瀬 圭)

7th East Asian Consortium on Biomedical Engineering 参加記

11月18-19日に、台湾の台北にて行われた7th East Asian Consortium on Biomedical Engineeringに参加、口演してきましたので、ご報告いたします。この会は医工学系の学生が集まり、自分の研究成果を発表する会です。参加者は東北大学、台湾大学、シンガポール大学の学生が主体で、以前参加させていただいたシンガポールでのワークショップと毛色はほぼ一緒です。ただ今回は前回よりも少し参加者も多く、会場も二つに別れておりました。運営も学生が行っており、運営陣が会を盛り上げようとする気合いが伝わってくる終始雰囲気の良い会でした。
私の発表内容ですが、3テスラMRAを用いたアダムキュービッツ動脈の描出と術中の選択的冷却血液肋間動脈還流との比較、という演題を発表して参りました。胸腹部大動脈術前のアダムキュービツ動脈同定は、造影CTで行われることがスタンダードですが、3テスラMRIを使用することにより、高時間分解能、空間分解能を維持して、アダムキュービッツ動脈を描出することができ、さらにその術前結果と、心臓血管外科の先生が術中に行っている確認方法との比較という内容です。会場の反応は、前回同様、『?』というような感じで、なかなか臨床の感覚を伝えることは難しいようで、反省点であります。もう少し興味を抱いて貰えるような工夫が必要と思われました。
会の他にも懇親会や台湾大学のラボツアーがもうけられ、昼夜とも充実した一日を過ごすことができました。特に、台湾、シンガポールの学生方々と同じ円卓で、共に台湾ビール&台湾ウイスキー(紹興酒)を酌み交したことは、非常に得難い貴重な経験でした。
最後になりますが、このような貴重な機会を与えて下さった高瀬先生、ならびに快く送り出して頂いた医局の先生方に感謝申し上げます。
高木英誠

7th East Asian Consortium on Biomedical Engineering 参加記</h4>11/18-19に台湾大学で行われた7th East Asian Consortium on Biomedical Engineeringに参加させていただきましたので、報告いたします。
このシンポジウムは医工学、工学、薬学、歯学系などの大学院生が専門分野を超えて各自の研究を発表するもので、今年3月にもシンガポールで行われた同様のシンポジウムに参加させていただき雰囲気は分かっていましたので、異分野の参加者にもわかりやすい発表を心がけて準備しました。
今回私は、副腎静脈血サンプリングのための非造影MR venographyについて発表しました。これは造影剤の使用や被爆のない非侵襲的な方法で副腎静脈を描出するもので、造影CT/MRIと同等以上の良好な描出能が得られます。特に腎機能が悪い場合や造影剤アレルギーがある症例、CTで副腎静脈が見えにくい症例などで特に有用です。
前回は恥ずかしながら発表後の質疑に答えられなかったため、今回は質疑を自力で乗り切ることを目標としましたが、残念ながら質問はありませんでした。しかし、普段接することのない異分野の若手研究者の発表に刺激を受け、大変有意義なシンポジウムとなりました。
全体懇親会ではシンガポール大学、台湾大学の方々と同じテーブルを囲み、拙い英語ながら親睦を深め大変貴重な経験となりました。同時に語学力習得の必要性も改めて痛感いたしました。
また、今回はシンポジウム翌日にlabo tourが企画されており、2グループに分かれて台湾大学内を案内していただきました。台北市内は全体に空気が悪くマスクをしている人が目立ちますが、キャンパスは広くて緑が多くとてもさわやかでした。いくつかのlaboに案内していただきましたが、特に7Tの動物用MRIは綺麗な画像で興味深く説明を聞きました。
最後に、このような機会を与えてくださった高瀬先生、お忙しい中ご指導いただきました大田先生をはじめ医局の先生方に感謝申し上げます。


佐谷

7th East Asian Consortium on Biomedical Engineering 参加記

11/18-19に台湾大学で行われた7th East Asian Consortium on Biomedical Engineeringに参加させていただきましたので、報告いたします。この会は医工学系の学生(バックグラウンドは工学、医学、薬学、歯学とさまざまです)が集まり、各々の研究成果を発表するものです。今回の参加者は東北大学、台湾大学、シンガポール大学の学生でした。今年の3月にも同様の会がシンガポールで行われましたが、今回は参加者も多く、より活発な議論が行われていました。今回私は、副腎のアルドステロン産生腫瘍(APA)のラジオ波焼灼に関する机上実験と動物実験の結果をまとめ、発表を行いました。机上実験はウシ摘出副腎を用いて、動物実験はブタ生体を用いて行ったものです。当科における以前の調査ではAPAの約97%が25mm以下であるという結果でしたが、今回のいずれの実験においてもAPAの大多数を占める25mm以下の病変に対して十分な焼灼範囲が得られました。現在片側のAPAに対しては腹腔鏡下副腎摘出術が主流ですが、ラジオ波焼灼術であれば、より低侵襲な治療が実現できると考えます。自分の発表の後は、異分野の若手研究者の方々の発表を聞きましたが、普段接することのない分野の研究内容を限られた時間で理解することはかなり難しく、研究内容を他人に伝えることがいかに難しいかということを痛感しました。次回発表の機会があればこの経験を生かして、わかりやすい発表に努めたいと思います。
シンポジウム初日の懇親会では台湾大学、シンガポール大学の学生たちと会話を楽しみながら、現地の料理やお酒をいただきました。終始和やかな良い会であったと思います。台湾ビールは後味さっぱりとした軽いものでしたが、お店の方は台湾ビールは冬に美味しいと言っており、それが少し不思議に思いました。
最後に、このような機会を与えてくださった高瀬先生、お忙しい中ご指導いただきました清治先生をはじめ医局の先生方に感謝申し上げます。



木下

平成25年11月1日(金)ウェスティン仙台にて当大学の腎・高血圧・内分泌科主催の学会が開催され、当科より高瀬先生・清治先生が参加されました。

学会の詳細はこちらをご覧下さい。
→pdf.原発性アルドステロン症地域連携ネットワーク

また、高瀬先生におかれましては
「原発性アルドステロン症のIVR治療に向けて」と題し、講演を行いました。

第49回日本医学放射線学会秋季臨床大会が開催されました。

平成25年10月12(土)~14日(月)に名古屋国際会議場に於いて、
第49回日本医学放射線学会秋季臨床大会が開催され、
当科より、高橋教授、高瀬先生、田村先生、負門先生、麦倉先生、冨永先生、松 浦先生、森先生、
木下先生、高木先生、Mata先生が出席されました。

学会日時:H25.10.12(土)~14(月)
学会名:  第49回日本医学放射線学会秋季臨床大会
会場:   名古屋国際会議場 
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【教育講演 中枢神経3】
○演者:麦倉 俊司先生
  演題:「辺縁系脳炎:ヘルペス・非ヘルペス」
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【一般演題 学術展示 女性骨盤】
○発表者:松浦 智徳
 演題:「水腎症を契機に発見されたintrinsic typeの尿管子宮内膜症の一例」
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【一般演題 教育展示】
○発表者:森 菜緒子
  演題:「乳腺良悪性境界病変のMRIとその意義」
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ランチョンセミナー12 「老舗の心臓CT」~われわれの施設ではこう行っている
前処置から読影まで~】
○演者:高瀬 圭先生
  演題:「東北大学の心臓CT」

第49回日本医学放射線学会秋季臨床大会参加報告
he 49th Autumn Assembly of the japan radiology society/ Japan emergency radiology, Nagoya 12-14, 2013
Monday 14th, session: 14:00-14:00:


Diffusion Weighted MR imaging to detected concomitant acute frontal sinus abscess and its acute intracranial complications: report of two cases.

Daddy Mata-Mbemba; Shunji Mugikura; Takaki Murata; Yasuko Tatewaki; Li Li; and Shoki Takahashi
Department of Diagnostic Radiology, Tohoku University Graduate School of Medicine, Sendai,

Abstract:

Diffusion weighted imaging (DWI) plays a crucial role in diagnosis of infectious diseases of the central nervous system, which are life-threatening conditions. Besides, knowing the primary site of infection that spreads to the brain, allows efficient and rapid treatment of the patient. We report two cases (female 67 years old & male 11 years old) in which diffusion weighted images along with the apparent diffusion coefficient enabled concomitant diagnosis of left acute frontal sinus abscess (primary site) and acute intracranial empyema as well as others inflammatory changes (intracranial extension). These two cases are being reported because of their similarity at diagnosis, despite patients’ age difference, and because of their rarity to be as clearly shown on imaging study. Furthermore, we briefly discuss the possible evolution of MRI findings by showing the discrepancy of imaging courses in our patients.

Comments:
Emergency radiology constitutes a relatively new field in radiological domain, mostly in japan where emergency cases are read by other radiology specialists. Because of the time restrictions to perform many imaging techniques and because the patients’ prognosis lies on early and accurate diagnostic of the lesion, emergency radiology subspecialty appears worth. For instance, in this edition of japan emergency radiology meeting, we have present two cases in which diffuse weighted imaging enables to early detect frontal sinus abscess and its intracranial complications, which is not reported yet in the literature. These two cases urged us to speculate that advances MRI techniques which are not, so far, routinely apply to assess paranasal sinus inflammatory diseases could be of great value. Thus, we recommend further large scale study to elucidate such issues.

第41回日本磁気共鳴医学会大会参加記


9月19~21日に徳島のアスティとくしまにて開催された、日本磁気共鳴医学会大会に参加、口演してきましたので報告致します。
日本磁気共鳴学会は年1回ある学会で、私は初めての参加になります。仙台から徳島までは飛行機が直接飛んでおらず、伊丹から徳島までは、レンタカーを借りて、田村元先生、大田先生、森先生、技師の佐々木さん、木村君と、一緒に移動しました。車の中でも、日々の診療、研究、MRIの話をしながら、という内容の濃い移動時間を過ごすことが出来ました。
学会では私は普段心血管系のセッションのみを聞いて終わってしまう場合が多いのですが、本学会では比較的スケジュールに余裕があり、心血管、プラーク、泌尿器や頭頸部のセッションなど幅広く聞くことが出来ました。いずれのセッションでも、聞いたことのない何回も単語が出てくるため、なかなか理解が追いつかない場面もありましたが、勉強にもなりましたし、今後の勉強に対するモチベーションにもなりました。教育講演は基礎的な内容でしたが、基本的な撮像方法、信号の解釈など再確認する良い機会となりました。
来年は、2014年9月18日(木)~20日(土)に、京都にて開催されるようです。今回の経験を日々の臨床、研究に生かし、また来年も参加できるよう頑張りたいと思います。
高木英誠

学会最終日会場前にて。レンタカー組。私と木村君が私服ですが、帰る間際のためです。

第77回心臓血管放射線研究会参加記

7月6日に大阪の千里ライフセンターで行われた第77回日本心臓血管放射線研究会に参加、口演してきましたので、報告します。
心臓血管放射線研究会(心放研)は夏と冬の年2回行われている、その名の通り、心臓や血管の画像に関しての研究会です。私は昨年の夏から参加し、3回目の参加になります。今回、東北大からは、高浪先生、大田先生、治療科の梅澤先生、私の4人での参加でした。高瀬先生は毎回参加しておられるのですが、今回は海外で会議とのことで、残念ながらご一緒できませんでした。
発表は、梅澤先生が心筋放射線障害のMRI所見について、私がアダムキュービッツ動脈描出のCT、MRIについて、口演していきました。いずれの発表も質問が多く、会場の関心は高かったように思われます。大田先生は症例報告のセッションで座長をつとめられました。今回は症例検討の出題も東北大ということで、僭越ながら私が回答のプレゼンをさせて頂きました。エンターテイメントな部分もある行事なので、少しくらい笑いを取ればよかったのですが、こちらは無難に終わった感じです(前回の反省を踏まえ…)。
大田先生と私は、会終了後の懇親会にも参加し、他施設の先生方と大人用麦茶を片手に、臨床、研究の話も含めいろいろな話を聞く事ができました。研究会中は質問の矢が飛んでくる緊張感のある関係ですが、いったん会が終わると同じ分野を仕事にするもの同士で談笑できるこの会は、まだまだ経験の少ない私にとって貴重な機会です。モチベーションの維持にもなりますので、今後も引き続き演題を出せるよう頑張ろうと思った次第です。
次回は、来年1月29日(土)、北九州国際会議場で開催のようです。


左から、今回会長を務められた国立循環器病センターの東先生、大田先生、私、平井先生。千里の舟盛りと。

7月の高次修練が終了しました。一ヶ月よく頑張ってくれた学生さん、高瀬先生、高澤先生と思い出に牛タンでランチです。


第3回仙台画像診断学術講演会が開催されました。

平成25年7月18日(木)に、特別講演者に奈良県立医科大学より
放射線科 高濱潤子先生をお招きして第3回仙台画像診断学術講演会が開催されました。
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日時:   平成25年7月18日(木)
講演会: 第3回仙台画像診断学術講演会
会場:   東北大学病院 臨床小講堂
【第3回仙台画像診断学術講演会ー案内(右)

『女性骨盤領域の救急疾患:画像診断虎の巻』と題してご講演頂きました。

第128回日本医学放射線学会 北日本地方会が開催されました。

平成25年6月14日(金)に、新潟の朱鷺メッセに於いて、北日本地方会が開催されました。翌日15日(土)には、会場を新潟大学へ移し、『第2回北日本臨床研修医・医学生のための放射線セミナー』が開かれました。
多くの先生方にご出席頂きまして、誠にありがとうございました。

日時: 平成25年6月14日(金)
学会名: 第128回日本医学放射線学会 北日本地方会
会場: 朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)
プロクラムの詳細はこちらをご覧ください。⇒http://www.radiol.med.tohoku.ac.jp/kitanihon/pdf/130614program.pdf


日時: 平成25年6月15日(土)
セミナー: 第2回北日本臨床研修医・医学生のための放射線セミナー
会場: 新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」 講義室

Parallel Imaging Symposium in Tohoku が開催されます。

2013年07月27日(土) 14:00-17:00
フォレスト仙台にて「Parallel Imaging Symposium in Tohoku」が開催されます。
詳細はこちらをご参照下さい。
http://210.230.175.90/MARCOM/Seminar/index.aspx?Page_Type=SEM_INFO&ID=78
参加ご希望の方は、事前に申し込みが必要ですので、リンク内よりお申し込み下さい。

GCOE参加報告

6th East Asian Pacific Student Workshop on Nano-Biomedical Engineering報告
このたび、3月23-24日に、シンガポールにて開催された6th East Asian Pacific Student Workshop on Nano-Biomedical Engineeringに参加、口演させて頂きましたので、報告いたします。
この会への参加のお話を頂いたのは、前年(2012年)の12月某日(土)でした。ちょうど実家に帰り、親戚の結婚式に臨もうとしていた間際、当科の大田先生が直接連絡をくださり、突然であったため何だろうと心配になりましたが、電話で頂いたお話は、シンガポール大学で医工学系学生主体のワークショップがあり、高瀬先生から、やる気があるのならシンガポールに行って発表してこないか(英語)、というような話がある、といった内容です。とはいっても、発表のネタなんて持っていないだろうから、自分(大田先生)が集めたMRIを使ったAdamkiewicz動脈描出のデータがあるから、これを使ってもオッケーだ、といった内容のお話でした。"英語口演"という言葉にビビっと反応してしまった私は、二つ返事でやらせてくださいと即答しました。初の英語口演!!その時の勢いは我ながらまあまあ良かったのですが、ただその後は、放射線科医半年+α程度の私には荷が重かったのか、性格的な問題なのか、なかなか英語の抄録 → ショートペーパー作りには手がつかず、手をつけてもなかなか進まず、そもそもアダムキュービッツ?なにそれ?おいしいの?状態から始まりましたので、それでも最終的には締め切りの近くに夜遅くまで、大田先生には英文の手直しをしていただき、なんとか参加までこぎ着けることができました。その後のスライド作成も、言わずもがな、です。計二回ミーティングでも練習発表させていいただきましたが、細かな点まで、たくさんの先生にアドバイス頂き、諸先輩皆様の愛を感じながら、夜な夜な(ウィーンで)、脊椎とアダムキュービッツ動脈のイラストをパワーポイントでお絵かきしたことは、忘れることのできない思い出です。
前置きがかなり長くなりましたが、満を持して(?)シンガポール大学に乗り込み、アダムキュービッツの発表をしてきました。当科からは私の他、佐谷先生、木下先生も一緒に大学院生の枠で発表をしました。セッション名はメディカルイメージング、演者は私を含めた当科3人の他、1名の計4人でした。事前にある程度予測してはいましたが、主体が医工学の学生とはいえ、多くの人は普段病院で働いている我々とは異なり研究がベースの方たちです。臨床の現場の感覚を伝えることが、まず一つ大きな壁であることを実感しました。かなり最初の背景(解剖、CT、MRIなど)を充実させたつもりだったのですが、発表後の反応は?もっとわかり安く説明できなかったのかと、反省点が残ります。反対に私も、医工学の実験の話、計算式など全く知識が追いついていませんでした(+ 英語を聞き取るので精一杯でした)。ただ、医工学の基礎的な話は初めて聴きましたし、今後お互いの業界の距離を縮めていくことは、やりがいがあり、必要なことと感じました。臨床でも人体の血流などを4Dで画像化できる時代ですから、流体学の人達と協力すれば、もっと新しい仕事が出来るのではと夢が膨らみます。
余談になりますが、今回のワークショップでは異業種間の親睦を深めるため(予算の都合上?)、日本から参加した学生はツインの相部屋で3日間過ごしました。同室になった方とは、3日間ではありますが楽しく寝食を共に過ごすことができました。先日横浜で開催された医学放射線学会総会でも、連絡をとり、お会いすることができました。これも忘れがたい思い出です。
最後に、このような貴重な機会を与えてくださった高瀬先生、夜中まで色々と抄録?スライドの添削をしてくださった大田先生をはじめ、スライド作成など細かな点までアドバイスを下さった医局の諸先生に、この場を借りて御礼申し上げます。
高木英誠
GOE参加報告
2013年3月23-24日にシンガポールで行われた、6th East Asian Pacific Student Workshop on Nano-Biomedical Engineeringに参加させていただきましたので、報告いたします。
このワークショップで私は、「超選択的副腎静脈血サンプリングは両側性アルドステロン産生腺腫と特発性副腎過形成を鑑別することが可能で、従来の副腎静脈血サンプリングのみでは診断不可能な両側性アルドステロン産生腺腫は手術により治癒が望める」という研究内容を口頭発表しました。
類似の研究内容をRSNA2012で発表していましたが、今回は医工学の若手研究者が聴衆ということで、副腎の解剖や原発性アルドステロン症という疾患概念など、医学系の学会では触れないような部分まで掘り下げた発表が必要でした。同時に、医工学・工学部の研究者の方々も他分野の研究者のために噛み砕いた説明を心がけているのが感じられました。
また彼らとの交流の中で、我々医学系はある問題を解決するために研究目標を設定することが多いですが、医工学系の方々はある技術を開発してこれを何に活かすかと考えていることがわかり、同じ物を見ていても違う視点を持っている点がとても印象的でした。
このような機会をきっかけに他分野と意見やアイディアを交換・共有していくことが、医学・医工学のお互いにとって大切なことであると感じました。


佐谷 望

ECR参加報告

報告が遅れましたが、2013年3月7~11日にオーストリアのウィーンにて行われたEuropean Congress of Radiology (ECR)に参加させて頂きましたので、報告します。
まず、発表もないのにこころよく学会に送り出して下さった、高橋教授、高瀬准教授をはじめとした医局の先生がたに御礼申し上げます。
私にとって初の国際学会であり、慣れないことも多かったですが、無事帰国できました。普段の国内の学会ならば当日に会場に行って受付を済ませ抄録を貰って、ということで済むのですが、どうやら事前の受付が必要らしく、インターネットでの受付の手順一つをとっても一苦労で、秘書さんにも大変お世話になりました。というか、ほぼ秘書さんに手続きして貰いました、本当にありがとうございます。ECRの会場であるオーストリアセンターは街中から地下鉄に乗って15分くらいの、ドナウ川の近くにあり、幸いなことに宿が地下鉄駅のそばにありましたので、会場にはそこまで苦労せずたどり着くことができました。会場までは東北大放射線科5人ほどで移動し、受付を済ませたのち、後は各自好きなところへ、という風になりました。私は、心血管系のScientific Sessionを中心に、空いた時間にEducational session、という風な予定たて会場を巡り歩きました。まずECRについて驚いたことは、教育講演の数の多さと、その出席者の数です。日本の総会では、会場が広すぎるためか、空席が目立つ場合も少なくないですが。私の眼の着けどころが良かったのか、運が悪かったのか、教育講演には少しでも遅れると、席はいっぱいに埋ってしまい、仕舞には立ち見で部屋も一杯という場面に何回か遭遇しました。一方で、心血管の方ですが、こちらは決して人がいないわけではないのですが、まあまあという感じで、日本もそうですが心血管に興味を持つ放射線科医は、欧州でも多くはないのかもしれません。ECRには当科から大田先生も参加しており、予想はしていましたが、幸運にも心血管のセッションは、大田先生に付いて回ることができ、合間に演題についてお話を聞くことができたので、私の拙いリスニング能力でも理解を深めることができました。また、少し番外編にはなってしまうのですが、メーカーとのミーティングにも同伴させて頂く機会を得たのですが、実はこれが一番印象に残った出来事かもしれません。個室でメーカーの方から、まだ市場には出回ってないアプリの説明を受け、そのアプリについてディスカッションします(私は隣に座って聞いているだけだったのが反省で悔やまれます)。たた、メーカーの方の英語も聞き取りやすく、初めて聞く内容の話でしたが、8割くらいは理解できました。アプリ自体も個人的には非常に興味深く、現時点で当院に導入の予定があるかは存じませんが、導入することがあれば、その仕事に携われればと妄想している次第です。
最後に、今回初の国際学会に参加させていただいて、やはり英語力!!と痛感させられました。次回は、演者として参加できるよう、日々頭の片隅で研究テーマを模索し、英会話の勉強もしよう、と思いました。大学院2年目を迎える節目として忘れがたいイベントでした。現時点でRSNAの抄録を出し終わった中弛みか、まだ英会話の勉強はできておりませんが、学会、抄録提出のスケジュールを確認し、再び今後の臨床、研究へのモチベーションを上げている次第です。


高木英誠

2013年3月7~11日にオーストリア ウィーンで行われたECRに参加させていただいたので報告いたします。
私は乳腺領域、腹部骨盤領域を中心にscientific presentationや教育講演に参加しました。乳腺領域ではMRSやADCなど今後注目されるbiomarkerについての講演や、BI-RADSのカテゴリーに関するクイズ形式のinteractive sessionなどに参加してきました。当科では放射線科医がUSを行なっておりませんが、マンモグラフィやMRIだけでなくUS所見も併せて自分で評価出来ればより診断精度が上がるのではないかと感じました。
また腹部骨盤領域では、日常診療で目にしている疾患がヨーロッパではrareな疾患として取り上げられており、国内の学会では気付かない地域性の違いなども感じることが出来ました。
最終日には共同演者になっている大田英揮先生の発表“Non-contrast MR adrenal venography;its application for planning of adrenal venous sampling”を拝聴し、海外学会での発表のお手本として大変勉強になりました。
今回はRSNA2012に続き2度目の国際学会参加でした。前回は自分の発表の準備で頭が一杯でしたが、今回は事前に参加するsessionや講演のスケジュールを組むことができ、大変充実した時間を過ごせました。また、勤務の都合で一人遅れて出発したことで、海外空港での乗り継ぎなど初めての一人旅も経験することが出来ました。このような機会を与えていただきました高橋教授や高瀬准教授、忙しい時期に学会に参加させて下さった医局の先生方に御礼を申し上げます。
佐谷 望

RSNA2012参加報告

2012年11月24~30日にシカゴで行われた第98回北米放射線学会(RSNA2012)に参加させて頂きましたので、報告いたします。
シカゴは風が強く寒い街と聞いていましたが、今年は天候に恵まれ、東北の冬とそう変わらない程度の寒さでした。ちょうどThanksgiving Dayの時期で街はすでにクリスマスの雰囲気でした。
私は研究テーマである副腎静脈サンプリングに関して、「Super-selective Adrenal Venous Sampling to Distinguish Bilateral Aldosterone Producing Adenoma from Idiopathic Adrenal Hyperplasia」という演題を口演発表してきました。初めての海外学会参加、初めてのoral presentationで緊張もありましたが、高瀬先生、大田先生にご指導・ご支援いただき何とか発表を終えることが出来ました。



また、今回一緒に参加したMata先生は発表時間帯が重なってしまい発表を見ることはできませんでしたが、trainee research prizeを受賞されました。
自分の発表の他には、副腎や乳腺領域を中心にinteractive sessionや教育講演に参加し、乳腺領域ではこれまであまり見ることの出来なかったトモシンセシスの画像なども見ることが出来ました。今後の参考にposter sessionも見学しましたが、座長や他の演者と近距離で直接communicationをとる必要があり、英語の習熟が必須であると感じました。
夕方までしっかり勉強した後は、一緒に参加した技師さんも含め、食事をしたりミュージカルを見たりとシカゴの街を楽しみ、大変充実した初海外学会となりました。
お忙しい中ご指導下さいました高橋教授や高瀬准教授、大田先生、他医局の先生方に御礼を申し上げます。

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