東北大学病院 放射線治療科

患者様へ

当科の特色

がんは1981年以降死因のトップを独走しており、現在では日本人の2人に1人が一生のうちにがんに罹患し、3人に1人ががんで死亡しております。欧米ではがん患者の約半数が放射線治療を受けているのに比べ、本邦ではがん患者の約20%にとどまっていましたが、近年、放射線治療技術の進歩はめざましく、副作用の少ない、効果的な放射線治療法がどんどん開発されてきており、従来は手術で治療されていたがん患者さんをはじめ、放射線治療を受けるがん患者さんは急速に増えてきています。

神宮啓一教授のもと、准教授:1名、講師:1名、助教:4名、特任助手:1名、医員:1名、大学院生:2名、非常勤医:1名の総勢12名で構成されています。また4名の医学物理士(助教:1名、助手:3名)と医学物理士養成コースの大学院生4~5名と一緒に治療および研究を行っています。

治療実績では、2019年新患件数は約1200名であり、当科はわが国の国立大学病院でトップクラスの症例数を誇っております。入院や外来患者さんの他、28床の当科ベッドでは他院からご紹介いただいた患者さんを中心に放射線治療を行っております。また当科では、体外放射線治療を中心に、腔内放射線治療や組織内放射線治療、RI治療も行っております。特殊治療として、強度変調放射線治療や体幹部定位放射線治療も本邦では先んじて行ってきた経験があり治療成績を論文として発表済みです。放射線単独治療も行っておりますが、近年では他科と連携し、手術療法や化学療法との併用によって、より一層の治療成績の向上を目指しております。

治療設備としては以下の通りです。

直線加速器(リニアック) 3台
MRリニアック 1台
三次元治療計画装置 10台
X線シミュレータ 1台 (※現在、ほとんど使用していません)
Ir192RALS(同室CT) 1台
I125永久刺入装置 1台
放射線治療専用CT 1台