東北大学病院 放射線治療科

教室紹介

放射線科医局沿革

初代教授・古賀良彦

古賀良彦先生が昭和8年3月に九州帝国大学放射線科学教室より転任され、昭和17年1月に放射線医学講座の初代教授に就任されたのが、始まりである。古賀教授は、間接撮影法、断層撮影法の研究に打ち込んだ。間接撮影法は、その後数年を経ずして、陸海軍に浸透していき、後には結核検診、胃検診に採用され、世に多大な貢献をなした。教室員であった高橋信次先生は、その後のCTの原理となる回転横断撮影法を完成させた(後に学士院恩賜賞受賞、文化勲章受章)。

2代教授・星野文彦

2代教授は、星野文彦教授である。星野先生は、2年間米国ベスイスラエル病院に留学し、胸部X線診断の研鑽に励み、帰国後、昭和39年に2代教授となった。卓越した管理能力が買われ、長町分院の院長、東北大学病院長、医学部長を歴任した。

3代教授・坂本澄彦

3代教授は、坂本澄彦教授である。昭和56年放射線基礎医学教室の教授に就任後、昭和61年3代教授に就任した。坂本教授は、昭和41年から米国NIHや英国グレイ研究所に留学し、各粒子線によるがん治療の基礎的研究を行った。この間特にπ中間子および重イオンに関して、日本側の研究代表者として国際研究に従事し、日本における粒子線治療研究のパイオニアとして指導的役割を果たした。坂本教授は、その後、文部省がん特別研究「低線量全身照射による腫瘍制御に関する研究」の班長を務め、その成果は新聞でも取り上げられた。

4代教授・山田章吾

4代教授は山田章吾教授である。山田教授は、米国MDアンダーソン病院に留学し、放射腺腫瘍学の研究を行った。平成8年7月に4代教授に就任した。東北大学が大学院大学になるに当たり、放射線医学講座は第二内科学講座とともに病態制御学講座に改組され、その中の放射線腫瘍学分野、量子診断学分野となった。山田教授は、放射線腫瘍学分野(放射線治療科)を引き継いだ。在任中、病院長やがんセンター長などを歴任した。また他大学や本学医学部保健学科に多くの教授を輩出した。

5代教授・神宮啓一

2012年4月1日付で当科教授に就任した。