東北大学病院 放射線治療科

研究活動について

学会参加録 2014年

日本放射線腫瘍学会第27回学術大会

大学院生 高橋 紀善

2014年12月11日~13日

2014/12/11~12/13にかけてパシフィコ横浜で行われた日本放射線腫瘍学会第27回学術大会に参加してまいりました。
発表は「FDG-PET/CTでのMetabolic tumor volumeを用いた肺定位放射線治療に対する予後予測の検討」というタイトルで行わせていただきました。JASTROの学術大会では初めての発表ということでしたが、なんとか無事に終えることができました。夜は横浜ということで皆で紹興酒を飲みながら中華を食べ、大変充実したものになりました。

また、大変光栄なことに優秀演題賞をいただくことができました。全ては神宮教授を始め医局の諸先生方のご指導のおかげと思っております。この場を借りて御礼申し上げます。

 
情報交換会での授賞式   (左側より)JASTRO理事長の近畿大西村教授、
高橋先生、当科神宮教授

 

平成26年度東北大学医学物理セミナー

助教 角谷 倫之

2014年11月29日

毎年東北大学主催で開催しています東北大学医学物理セミナーを11月29日(土)に開催致しました。去年はIMRTについての講義内容でしたので今年はIMRTよりも臨床で良く利用されますVMATについての講演を企画致しました。170名の参加があり、多くの方々に参加頂きました。今年は、東北、関東、中部、関西からVMATを積極的に実施している施設の先生方にお話しして頂き、聖隷浜松病院や国立がん研究センターでは200件近くVMATプランで治療を行っているようで、VMATプランの多さに少し驚きました。当院におきましてもより効率よく治療計画を立案し、迅速に患者QAを行う体制を構築する必要があると強く感じました。神宮教授、武田教授をはじめ、このセミナーの開催を御協力して頂きました皆様に心から感謝致します。

 
ほぼ満席の会場の様子   東北大学 武田先生
 
東京大学 芳賀先生   都島放射線科クリニック
辰己先生
 
Sun Nuclear Saini先生   聖隷浜松病院 矢田先生
 
国立がん研究センター
中央病院 脇田先生
  東北大学 佐藤先生
   
兵庫医科大学 田ノ岡先生    

 

第131回日本医学放射線学会北日本地方会

医員 片桐 佑

2014年10月24日~25日

10月24日に艮陵会館で開催された第131回日本医学放射線学会北日本地方会に参加しました。今回遅ればせながら入局後初発表をさせていただきました。また今回は東北大学が主幹であり医局員も運営のお手伝いの上での開催でした。私もお手伝いの割り当てがあり、発表に加え受付も担当することになりました。学会受付は初めての経験で普段学会に参加していても何とも思っておりませんでしたが、いざやってみると気を遣うことも多く、意外と大変でした。接客業の人たちはきっと大変なんだろうなあ、などとしみじみ思っていたら自分の発表の時間となったので受付をお任せして会場内へ。

今回は入局(転科)後初発表であったためデビューセッションでの発表でした。当院で施行された「手術不適応の非小細胞肺癌Ⅲ期に対する放射線治療~東北大学病院200例超の解析結果」という演題で、神宮先生はじめ諸先生方のご指導・ご協力のもと発表にこぎつけることができました。転科して間もないこともありまだ知識が不十分なため研修医の時のような気分で久しぶりに不安一杯になりながらの発表でしたが、デビューセッションということもあり、終始和やかな雰囲気のまま無事発表・質疑応答を終えることができました。今回の発表は中間報告ということもあり、12月のJASTROで最終報告ができるようになんとか頑張ります。

この場をお借りして追跡調査を手伝っていただいた神宮先生始め諸先生方に深く御礼申し上げます。引き続きご協力・ご指導よろしくお願いします。

 

 

第9回膵癌術前治療研究会参加録

教授 神宮 啓一

2014年10月18日

2014年10月18日に鹿児島市内の鹿児島県医師会館で行われました第9回膵癌術前治療研究会に参加してきました。本研究会は本学の肝胆膵外科の海野教授が主催する研究会であり、主に消化器外科医の研究会ですが、小生も放射線部会の世話人をさせていただいています。研究会の主目的は膵臓がんの最適な術前治療を検討することにあります。現在、Prep-03という多施設臨床試験が走っており、切除可能か否かボーダーラインの症例にジェムシタビンとS-1および放射線治療を行い、可能であれば根治切除術を行うといったphase I/II試験に参加しています。最近、当科で1例目を登録しました。もちろんこの研究結果は出ませんでしたが、様々な施設から術前の放射線治療の意義について後ろ向き研究結果の報告がありました。概ね、R0切除率は大幅に高くなったが、生命予後の延長までの効果は見られないという結果だったように思います。改善をもたらすには術後の早期の追加化学療法が重要なのではないかと感じさせる研究会でした。いずれの演題にも様々な質問や意見が出て、大変活発な研究会でした。我々放射線治療医も積極的に参加してほしいと思います。

 

ASTRO(アメリカ放射線腫瘍学会) 56th annual meeting 参加録

大学院生 高橋 紀善

2014年09月13日~17日

2014年9月13日から17日にかけてアメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで行われたASTRO annual meeting に参加して参りました。

今回、当科からは神宮教授、武田教授、梅澤先生、山本先生、医学物理士の角谷先生が参加いたしました。私は「Even local control of metastatic lung tumors is worse than that of primary lung cancer in patients treated with stereotactic body radiation therapy」というタイトルで肺定位放射線治療(SRT)の予後因子の解析を行いPoster発表して参りました。Poster Viewing Sessionでは私のポスターの前で立ち止まる方がおらず、誰にも質問されないのではと思ったのですが、時間ギリギリのところで質問され、たどたどしい英語でなんとか受け答えする事が出来ました。

ASTRO meetingは大変大きな会場で参加者も多く、教育講演も多く大変勉強になりました。また、14日の夜に行われたJASTRO seminarに参加したのですが、こちらにもたくさんの参加者がおり驚かされました。

学会以外では市内観光をしたり、東北大の皆と食事をしたりと楽しい時間を過ごす事ができました。

最後になりますが、ご指導していただいた山本先生・神宮教授にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。また、大学に残り我々の分も業務を行って頂いた先生方にも深く御礼申し上げます。

 
自分のポスターの前で写真をとって見ました。   山本先生と勝田先生(竹田総合病院物理士)と
高級(?)ランチへ
 
学会の合間を縫って、梅澤先生と角谷先生と
ゴールデンゲートブリッジです
  ディナーでは皆でステーキを食べました。

 

第13回CSR(The Joint Conference of Surgery and Radiology)晩翠通

放射線腫瘍学分野 助教 石川 陽二郎

2014年09月05日

2014年9月5日に仙台勝山館において第13回CSR(The Joint Conference of Surgery and Radiology)晩翠通が開催されました。

外科と放射線治療科のJoint Conference という比較的めずらいしい形式の研究会ですが、今回は放射線治療科からの話題提供として粒子線治療に関しての情報提供を行いました。

「陽子線治療の実例」と題して南東北がん陽子線治療センターの症例を中心に発表させていただきました。陽子線治療の適応として腫瘍のサイズや腫瘍が複数個あった場合の対応に関して実例をもとに意見交換を行いました。

また、山形大学放射線腫瘍学講座教授根本健二先生からも粒子線治療の基礎からBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)にわたるご講演を頂き大変有意義な研究会となりました。

 
講演の様子1   講演の様子2

 

2014 エレクタ オンコロジーミーティング in 東北

放射線腫瘍学分野 修士2年 金井 貴幸

2014年08月02日

8月2日に開催されたエレクタ オンコロジーミーティングin東北に参加しましたので報告させて頂きます。

当ミーティングではまず始めに、数名の先生方がMonacoを用いてターゲットの囲みから線量分布作成までをデモンストレーションとして行うという企画がありました。実際に立案した計画は乳房のよくある照射で、基本的な治療計画作成方針はどの施設も同じようでしたが、やはりガイドラインに無いような細かい計画手法に関しては施設ごとに異なるようで、他施設の方々の熱いディスカッションが繰り広げられていました。

その後、実際にエレクタの商品の使用経験のある方々による講演がありました。私は普段、大学院生として東北大学病院で業務の手伝い等を行っていますが、1つの病院で仕事をしているだけでは触れることのできない機器やソフト、情報システムについての話を聞く事ができ非常に勉強になりました。

最後には懇親会も開催されており、多くの方々と交流することができました。特に今回は、他施設の異なる業種の方と話すことができ、私にとって非常に良い刺激になりました。

 
Monaco体験中です   会場の様子
 
講演された当科角谷先生と都立駒込病院古谷先生   懇親会の様子

 

第130回日本医学放射線学会北日本地方会

助教 山本 貴也

2014年06月28日

6月28日にコラッセ福島にて開催された北日本地方会に参加、口演発表して参りましたので報告させて頂きます。北日本地方会の前日には夕方より放射線腫瘍懇話会が開催され、当科からも菅原先生が口演発表されましたが、残念ながら仕事が終わらず、当日より参加しました。

今回私は当院における喉頭癌の治療成績についてまとめ、発表して参りました。地方会は非常にアットホームな雰囲気なのですが、やはり口演発表は緊張しました。当科からは梅澤先生が放射線による心筋障害のpilot studyの報告を、石川先生が前立腺癌の治療成績について口演されました。他にも放射線治療に関する多岐に渡る発表と活発な議論がなされ、非常に勉強となりました。

秋には当科神宮教授が当番世話人にて北日本地方会が開催されます。秋にはさらに良い発表が出来るように精進出来ればと思いました。

 

 

日独放射線医学交流計画 第17回ワークショップ参加録

神宮 啓一

2014年06月06日~08日

2014年6月6日~8日に福岡市内のアクロス福岡で行われた日独放射線医学交流計画 第17回ワークショップに参加してきました。本ワークショップは2年に1回日本とドイツで交互に開催地を代え行われるものです。昨年から小生も世話人となりましたので初めて参加いたしました。ワークショップでは日本からとドイツからとほぼ交互に演題発表が行われました。座長は両国から1名ずつ計2名で行いました。

私もRadiation Oncologyのセッションで座長を担当いたしました。どの発表も本当に質の高い研究が多く感心いたしましたが、このような国際会議の座長をはじめて担当しましたのでとても緊張をしました。小生も演題発表を行いましたが、東北大学からは診断科からも大田先生と負門先生が発表され3つの演題となりました。また2006年に本交流計画を利用して東北大学に留学されたハイデルベルグ大学のリンデル先生も参加・発表をされました。彼女とは一緒に研究を行った思い出がありとてもなつかしい思いがありました。またドイツの先生方からもとてもフレンドリーにしていただきました。Official dinnerでは獅子舞の演舞がありドイツ人達はとても喜んでおりました。次回は2年後の同じ時期にミュンヘンで行われます。日本医学放射線学会の会員の皆さんもぜひご参加ください。

福岡は高校まで過ごしたホームタウンだったので会議の合間などに散歩に出てみましたが、会場のある天神の変わりようにびっくりしました。街の大きさ・人の多さに福岡と仙台の勢いの違いを見せつけられた思いでした。

 

 

第107回日本医学物理学会学術大会

放射線腫瘍学分野修士2年 千葉 瑞己

2014年04月10日~13日

2014年4月10日-13日にパシフィコ横浜にて開催されました第107回日本医学物理学会学術大会に参加いたしましたのでご報告させていただきます。

仙台は桜の満開宣言が出されたばかりでしたが、横浜では既にほとんどが葉桜となっていました。

今回の学会は日本医学放射線学会、日本放射線技術学会、日本医学物理学会の学術大会が同時に開催され、とても大きな学会となっていました。
医学物理部門からは、博士課程から1人修士課程から2人が参加いたしました。私は「Adaptive Radiotherapyにおける最適な線量計算用CT画像の検証」という題で発表させていただきました。とても緊張し上手く答えることができなかった質問もありましたが、他施設の方から意見をいただくことができ大変勉強になりました。また自分の研究内容とは全く異なる分野の発表もいくつか聞くことができ、狭くなっていた視野を広げることができたのではないかと感じております。
今後、この学会で学んだ多くのことを生かしながら自分の研究と向き合っていきたいです。

最後となりますが、ご指導くださいました先生方、ならびにこのような機会を与えてくださった放射線治療科の皆様にこの場をお借りして深く感謝申し上げます。

 

 

1st GI-CoRE Medical Science and Engineering Symposium Hokkaido University and Stanford University Joint Symposium

助教 角谷 倫之

2014年02月23日

2月23日に北海道で開催されました1st GI-CoRE Medical Science and Engineering Symposiumに参加しましたので報告させて頂きます。

今回、当科教授の神宮先生と伴にこのシンポジウムで講演する機会を頂き、神宮先生は、”Reassessing the prognostic value of SUVmax in FDG-PET by correcting for the partial effect and respiratory motion blur in stage I NSCLC treated with SBRT”と言うタイトルで、PET撮影時の呼吸性移動および腫瘍の体積効果の影響を考慮した場合のSUVmaxと治療成績の関係についてご講演されました。私は、”Tohoku University lung imaging project: Toward 4D-CT ventilation image-guided radiotherapy”と言うタイトルで、これまで医学物理部門で精力的に研究を行っています4D-CT画像とdeformable image registrationを使って肺機能画像を作成し、その画像を放射線治療に応用する研究を紹介し、これまでの研究成果および今後の展望について発表しました。
Stanford大学の生物研究者のGiaccia先生や、MD Anderson Cancer centerの医学物理士のGillin先生、UT Southwestern MCの腫瘍医のChoy先生などの国外の先生の講演も聴くことができ、 また直接お話しする機会もあり多くの有益な情報を得ることができました。

シンポジウム後は、陽子線治療施設の見学会もあり、新しく北大に導入された陽子線治療施設について説明して頂きました。動体追尾が可能となり、CBCTも撮影できるように改良された陽子線治療装置は、非常に魅力的な装置でした。

 

 

平成25年度東北大学医学物理セミナー

助教 角谷 倫之

2014年02月08日

今年も東北大学主催で医学物理セミナーを開催致しました。今年は、IMRTのすべてと言うことで、IMRTの臨床的意義、治療計画方法から患者QAまでIMRTに関係する項目について詳しくお話して頂きました。医師、物理士、放射線技師、看護師の180名ほどの参加があり、大雪が降る悪天候の中でしたが多くの方に参加頂きました。今後もこのセミナーを通して、東北地方の各病院において安全で高精度な放射線治療を行えるように、技術や知識を提供できればと思っております。神宮教授、武田教授をはじめ、このセミナーの開催を御協力して頂きました皆様に心から感謝致します。

 
会場の様子   東北大学 武田 賢先生
 
磐田市立総合病院
佐々木 浩二先生
  徳島大学 富永 正英先生
 
東北大学 土橋 卓先生   都立駒込病院 木藤 哲史先生
 
京都大学 宮部 結城先生   愛知県がんセンター中央病院
清水 秀年先生