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東北大学病院放射線科専門研修プログラム

概要

 放射線治療科、放射線診断科、および専門研修連携施設の協力による放射線科全般の基礎を習得するためのプログラムである。将来の専門として、放射線治療、放射線診断・IVRのいずれを選択するにせよ、放射線科医として最低知っておくべき各分野の基礎を理解しておくことが重要である。これから放射線科医になる若手医師のために、各領域をローテートして総合的に研修するプログラムを用意した。将来的には、放射線科医を目指す場合には、このプログラムへの参加が必須である。

期間:3年間
場所: 東北大学病院を基幹施設とし、17の連携施設及び9の関連施設から構成される専門研修プログラム施設群


研修を終了すれば、日本医学放射線学会の放射線科専門医試験受験のための研修条件を満たすことになる。4年目以降は、各診療科の専門研修プログラムに移行する。

放射線診断科専門研修プログラム紹介

本プログラムと大学院との関連

 3年間のプログラムではあるが、大学院と並行した研修も可能である。プログラム開始と同時に大学院に入学することも可能であるし、また、1〜2年の研修終了後に大学院に入学し、以後の研修を大学院と並行することもできる。これについては、希望する部門の担当者と相談すること。




専門研修プログラム責任者

東北大学医学系研究科
放射線診断学分野
高瀬 圭 教授
 東北大学放射線科専門研修プログラム統括責任者の高瀬 圭です。放射線診断・IVRおよび放射線治療分野の基本領域である放射線科専門研修として、基幹施設である東北大学病院と26の連携施設および1協力施設を加えて全領域を満遍なく効率的に研修できる体制を整えました。日本を代表する大学の1つである本学と関連の活力ある総合病院や疾患に特色のあるセンター的病院がチームを形成して、我が国の放射線医学の将来を担う人材を、力を合わせて育成していきます。

私の専門は放射線診断です。放射線診断科は、現代の臨床医学で強力な診断法である画像診断を専門にする発展性の著しい分野です。対象疾患は内科、外科、小児科、心血管外科、脳外科等々、病院の殆ど全ての診療科に渡っています。重大な疾患が疑われる場合には画像診断無しで診療されることは殆どありませんから、それらが全て私たちの目を通ることになります。放射線診断医は、一枚の画像を前にしたとき、その患者さんに直接接している気持ちでいつも温かくかつ真摯に向き合わなければと考えます。同時に日々の研鑽に裏打ちされた冷静な目が必要とされるのは勿論のことです。
 CT、MRI の需要は年々増加し、東北大学病院では現在 CT が4台で150件/日、MRI 5台で80件/日近い検査が行われています。またPET-CTが20件/日、一般核医学検査も20件/日の検査が施行されています。放射線診断医は、それらの検査全てに臨床医向けの参照画像付きレポートを提供するとともに、数多くのカンファレンスで様々な診療科とコミュニケーションをとってコンサルトを受け、頼りにされる存在です。欧米で Doctor's doctor と呼ばれるゆえんです。患者さんや一般の方にはなかなか分かっていただけませんが、実は臨床医学にとって大変重要な部分を担っているのです。さらに血管撮影や IVR (interventional radiology:血管撮影の手技などによって、血管形成や腫瘍血管の塞栓術などの治療を行う) も盛んに行っています。テクニックと根気の要求される外科的な仕事ですが、低侵襲的な治療で手術よりも早期に社会復帰を可能として QOL向上も図れるなどの利点から、患者さんにも感謝されるたいへん遣り甲斐のある分野です。
 診断機器は日進月歩で、それに伴う画像診断技術や IVR 技術の進歩もめざましいものがあります。毎日が忙しい分野ですが、本学では種々の臨床研究や実験的研究も行って診断・治療技術の向上を目指し成果を挙げており、それが良い刺激になってさらに臨床の研鑽や研究に対する意欲が高まり、医局内にはとても良い雰囲気が醸成されています。
 画像診断をする際、放射線科医はまず森を見てしかる後に木や草を見ようとする立場です。そのために、放射線診断分野においては、専攻医の皆さんにGeneralに全身の基本的画像診断を始めに研修し習得して貰います。その上で、各自が特に興味を持った分野は、さらに高度な研修をしてアカデミックマインドを持った臨床医になっていただきたいと思います。臨床的重要性は高く、学術的興味も尽きない分野です。
やる気に満ちた皆さんが心から納得して日々自分を磨くのに最もふさわしい研修を提供できます。この遣り甲斐のある分野に入って、是非、皆さんの若いエネルギーを注いでください。
次世代を担う若き医師達諸君! 本プログラムでの研修を心から歓迎します。

専門研修指導者

東北大学医学系研究科
放射線治療学分野
神宮 啓一 教授
 放射線治療科では悪性腫瘍の放射線治療を中心に診療・研究を行っております。定位放射線治療や強度変調放射線治療など先進的な治療を本邦では先んじて初めており、多くの経験を有し、これまでに国際雑誌で治療成績の報告などを行って、日本の放射線治療を先導する立場にあります。この他、再発癌に対する放射線治療成績や放射線治療における機能画像の有効性などを中心に研究しております。東北大学は昔からサイクロトン・アイソトープセンターがあり、PETの開発・発展に寄与してきた伝統ある研究機関でしたので、それを活かした研究を行っています。すべてを刷新するのではなく、過去の経験・成績を鑑みたより効率的で安全な治療方針を常に心がけています。

  放射線治療は、2000年以降急速な機械の進歩により発展してきています。しかし、まだそれを扱う放射線治療医・医学物理士の不足が常に問題となっています。東北大学は、前任の山田教授達の尽力により、他大学に比べ大所帯ではありますが、南東北一帯の放射線治療施設を担っており、マンパワー不足が否めません。そのため、本来は常勤の放射線治療医を置くべきような地域医療拠点病院にも非常勤で週1?2日だけ大学から応援に行くことしかできない状況にあります。しかし、裏を返せば、若者が活躍する場が多くある将来の明るい医局と言えます。
  また近年、放射線治療医をサポートしてくれる医学物理士が認知されてきていますが、一般の病院にはまだまだ受け入れられているとは言い難い状況です。当科には、保健学科との協力の下、医学物理士を目指す方のための医学物理士コースがあり、現在既に多数の若者が勉強しています。今後、医学物理士の活躍の場を東北地域全体に広げていくことも使命のひとつと考えています。

  東北大学では、福島医大と山形大学、新潟大学と連携し、文部科学省よりがんプロフェッショナル養成推進プランが採択されており、将来のがん治療を担う医療従事者を養育するための助成を受け、大学を挙げて取り組んでいます。この10年の仕事は医局員を増やし、もっと活力のある世界に情報を発信する医局にしていくようにしていきたいと思っています。

<専門研修>

対象

原則として初期研修終了後の3あるいは4年目の医師を対象とするが、5年目以降の医師も適宜相談に応じる。初期研修における研修病院や放射線科選択の有無は問わない。

募集人員

10名

臨床研修プログラム

専門医研修(3年)放射線科専門医取得のための研修。
放射線診断専門研修または放射線治療専門研修。


放射線診断の領域は臓器の対象が全身におよび、臨床放射線科医として自立するには時間がかかる。
さらに、放射線診断学、血管造影・IVRの経験を積む必要がある。血管造影などの技術を応用して治療や生検などを行うIVRについては、希望者に絞って、その適応や技術の習得を目指した研修を行う。
IVR関連では脳神経以外の全ての領域の研修を行うことができる。癌の塞栓術・動注療法・ラジオ波凝固療法、子宮塞栓術、動脈瘤や術後出血などに対する動脈塞栓術、血管形成術、経皮的椎体形成術、異物除去、CTガイド下生検術・ドレナージ留置などを行っている。
連携・関連病院をローテートすることによって、経験する症例に幅を持たせるようにする。
なお、希望者にはマンモグラフィ読影についての修練を行い、乳癌検診読影講習会の受講を勧め、読影資格を取得させる。
放射線治療の領域も多臓器・多疾患、また治療法も多岐にわたることから、その適応や最適な治療法・線量の判断ができるよう研修を行う。年間新患数が1100例を超える本邦有数の施設であり、かつ30床を越えるベッドを持つことから化学療法併用の実際や放射線障害の管理の仕方まで学ぶ。体外照射の他、密封小線源治療や非密封放射線治療(RI)の施設も充実している。また治療装置の特徴などを知ることも必要であることから、当施設の医学物理室と共同で学ぶことも可能である。
また、連携病院をローテートすることによって地方病院特有の臨床も学ぶ。
希望者には放射線専門医のみならず、日本がん治療認定医も取得することができる。

大学院

臨床研修プログラムとあわせて、大学院に入学し、学位取得を目指すことも可能。

取得できる資格
名称 学会 条件 取得可能
時期(卒後)
放射線科専門医 日本医学放射線学会 本プログラムで規定の研修を3年 最短5年
放射線診断または
放射線治療専門医
日本医学放射線学会 専門医試験合格2年以上
診断・IVRまたは治療研修
最短7年
IVR学会専門医 日本IVR学会 IVRに関連する学会の専門医であること
認定修練施設でIVRを2年以上修練、等
最短8年
核医学専門医 日本核医学会 専門医教育病院で核医学5年以上研修等 最短7年

処遇

東北大学病院医員(非常勤医師)。連携病院ローテート中は協力病院職員。
大学院に進学した場合は学生。
当直・外勤(アルバイト)について:
大学当直は月2回程度。当直料は支払われる。
連携病院での外勤や時間外診療により十分な収入確保可能。

研修連携機関

国立病院機構仙台医療センター、仙台厚生病院、仙台市立病院、東北医科薬科大学病院、東北労災病院、宮城県立がんセンター、石巻赤十字病院、仙台赤十字病院、JCHO仙台病院、大崎市民病院、竹田綜合病院、山形市立病院済生館、白河厚生総合病院、岩手医科大学附属病院、岩手県立中部病院、秋田県立脳血管研究センター、脳神経疾患研究所附属総合南東北病院

研修関連施設

宮城県立こども病院、JR仙台病院、仙台オープン病院、岩手県立磐井病院、仙塩利府病院、岩手県立胆沢病院、十和田市立中央病院、仙台総合放射線クリニック、せんだい総合健診クリニック

研修終了後

当科にて留学も可能。
過去の留学先:アメリカ スタンフォード大学、アイオワ大学、メイヨークリニック、ジョンズ-ホプキンス大学、シカゴ大学、フンボルト大学

連絡先

専門研修統括責任者:高瀬 圭
(放射線診断学分野教授、放射線診断科長)
ダイヤルイン:022-717-7312 FAX:022-717-7316
E-mail:ktakase*rad.med.tohoku.ac.jp 「*」を@に変えて下さい。

専門研修指導責任者:神宮啓一
(放射線腫瘍学分野教授、放射線治療科長)
ダイヤルイン:022-717-7312 FAX:022-717-7316
E-mail:kjingu-jr*rad.med.tohoku.ac.jp  「*」を@に変えて下さい。

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