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教室概要

 この20-30年の間に、CTやMRI その他の画期的な診断装置が次々と出現して発展し、現代医学は大きく様変わりしました。私たちの放射線診断科は、この発展めざましい医療の中核に位置し(中央診療部門)、内科・外科など全ての臨床科からの依頼を受けて、多くの患者さんのCT、MRI、血管撮影、一般核医学検査(RI)、PET(ポジトロンCT)などを行い,その診断を行っています。

 放射線診断医は画像診断のプロフェッショナルです。具体的には症状や画像所見を総合的に考え、病気の診断とその進行程度を判断した報告書を作成して臨床科に提出しています。この作業には、高度な知識と熟練が必要とされ、これによって正しい診療・治療方針が導かれています。その他に、カテーテルなどの診断技術を利用したインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)も積極的に行っています。

 放射線診断医はあまり医療の表舞台に出ることはありませんが、日々、各臨床科の診療を広い範囲で支えており、これによって病院診療全体の quality control に関わる大変重要な役割を担っています。

診療内容

1.CT(computed tomography, コンピュータ断層撮影)
 CTはX線を被検者の周りから回転するように照射して人体の横断面(輪切り)を撮影する装置です。当院では高速なマルチスライスCTを導入していますので、全身を15秒程度で撮影できます。造影剤を静脈投与して血管を撮影するCTアンギオや3次元画像による手術計画なども行っています。高速撮影が可能なため、常に動いている心臓の冠動脈の描出などもできます。もちろん、放射線被ばくを最小限にしながら良好な画像が得られる様に工夫しています。


2.MRI(magnetic resonance imaging, 磁気共鳴画像診断法)
 MRIは強力な磁石と電波を用いて、人体のあらゆる部位の断層画像(輪切り、縦切りなどの断面像)を撮影する装置です。全身どこでも撮影できますが、特に、脳、脊髄・脊椎、関節、子宮や前立腺などの病気の診断に有用です。CTなどと異なり,X線被曝はありません。
MRIでは、単純な断層画像だけでなく、以下の様な特殊な撮影法もあります。

a) MRA(magnetic resonance angiography, MR血管撮影)
 MRIで血管の画像を撮影する方法です。造影剤を使用せずに血管の画像を得ることができます(血管の部位によっては、造影剤を使用しないと十分に描出できないこともあります)。この方法で、血管の狭窄・閉塞(細くなったり、詰まったりしている所)、動脈瘤(血管のコブ)、血管奇形などを検索できます。


b) 拡散強調像
 拡散強調像は脳梗塞の診断で特に威力を発揮します。通常のMRIでは検出困難な超急性期の脳梗塞病変もはっきりと描出されるため、早期に診断して治療を開始することができます。



c) MRCP(MR胆管膵管造影)
 MRIを使って胆管、胆嚢、膵管を描出する方法です。胆石症、胆管結石症や胆管がん、膵臓がんなどで、胆管が細くなったり詰まったりした場合、その部位や病変の進展範囲などを見るために用いられます。従来は内視鏡を用いた苦痛を伴う検査が必要でしたが、MRCPによって苦痛なく検査できるようになりました。

3.血管撮影とインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)
 血管撮影は、カテーテルという細い管を血管内に挿入し、造影剤を投与して、血管を映し出す方法です。通常は、脚の付け根や肘、手首などの動脈からカテーテルを挿入し、目的とする血管に進め、造影剤を注入して血管を撮影します。

 血管撮影などの診断技術を治療に応用した方法がインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)です。近年進歩が目覚しく、低侵襲であることを特徴としています。当科では、以下のようなIVRを行っています。

 a)肝癌にたいする塞栓術、焼灼療法、頭頚部癌、膀胱癌などに対する抗ガン剤動注療法、転移性肝癌などへの動注システムの造設
 b)血管閉塞・狭窄病変の治療として血管形成・拡張術、ステント留置術
 c)子宮筋腫に対する子宮動脈の塞栓術
 d) 喀血、動脈瘤(脳動脈、大動脈以外)や外傷などによる動脈性出血での血管塞栓術
 e) CTや超音波ガイド下に生検やドレナージ
 f) 骨粗しょう症や骨転移に伴う椎体の圧迫骨折に対する椎体形成術



4.一般核医学検査(radio isotope, RI)
 核医学検査では病変や臓器の機能・代謝を評価します大変多くの検査項目がありますが、当院では骨シンチやガリウムシンチの他、心臓や脳、腎臓、肝臓、内分泌系の検査を多く行っています。

5.PET検査(positron emission tomography, ポジトロンCT)
 当院ではPETとCTを組み合わせたPET/CT装置を導入しています。PET/CT装置ではPETの画像とCTの画像を重ね合わせた融合画像を作成できるなど、従来のPET診断とは一線を画した画像診断が可能です。PETによるがんの検出、活動性評価とCTによる位置や形態情報が同時に得られ、診断が容易かつ正確に行えます。

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